Fashionable Technology 002 O2Oへ行ってきました

Fashion Studiesの”テクノロジーをファッションの文脈で再考する場”、“Fashionable Technology“を聴講してきました。今回のテーマは「O2O(オーツーオー)」です。
Fashionable Technology

Fashionable Technology 002 O2O
2015年12月23 日(水・祝)18時開催

近年、O2O(オーツーオー)と呼ばれるマーケティングの方法が注目されています。 O2Oは「オンライン to オフライン」の略で、オンライン(ネット上)のユーザーをオフライン(実際の店舗)へ誘導し、購買行動につながるようにする取り組みです。
今回のFashionable Technologyでは、ファッションにおいてO2Oをビジネスのキーとして取り組んでいる方々をお招きして、今後のO2O戦略を考えていきます。
カエルパルコやオムニチャンネル化など、積極的にO2O戦略を打ち出しているパルコの唐笠亮氏、ユーザーの依頼を受けお店のスタッフがファッションを提案するO2Oのサービスを行っているスタイラーの小関翼氏を迎えます。
今回は、新たなテクノロジー一つとして、ファッションに応用したAR(拡張現実)を紹介します。ARを用いたアプリを開発したクリエイティブ・エンジニアの栁澤慧氏からそのアプリの紹介をしていただきます。ARの技術を使い、どうすれば、オンラインからオフラインへ足を運んでいただけることになるのかも考えていきます。
モデレーターは、Fashionable Technologyの実行委員でもあるコロモザの西田拓志氏が務めます。

前職時代、2000年にオンラインショップを立ち上げたころからO2O(オーツーオー)の考え方はあって、当時は「クリックアンドモルタル」と呼んで実店舗とECサイトの融合が語られていたことを懐かしく思い出します。
オンラインショップ立ち上げ当初は実店舗のショップスタッフも営業担当者もお客様がオンラインショップへ流れて売上が下がることを懸念している風潮がありました。
けれどもスタートしてみるとお客様はオンラインショップをカタログ代わりにご覧になって、どんな商品が入荷しているのかチェックしてページを印刷してショップへご持参くださって「これをください!」とおっしゃっるといった流れが自然に生まれました。

スタイラー、カエルパルコの取り組みについて詳しくご説明をいただきましたがどちらもO2Oのサービスに共通してショップスタッフ、「人」が介在していて、データ解析だけでは提供できない情報や価値を「人」が提供しているのがアパレルならでは、特徴的だと思いました。
ショップスタッフは既存の業務だけでなく良い写真を撮り魅力的な文章を書くといったスキルも求められる時代になりました。店頭で待っているだけでは集客が難しくなってきたなかで工夫しながら楽しみながら取り組めると良いかも知れません。

もうお一人の登壇者、パタンナーとしての職務経験もある栁澤さんはこの日に二つのリリースがありました。
ひとつはデザインを立体で確認したいファッションデザイナーやパタンナー為のスマートフォンアプリ、for Designerのアンドロイド版のリリース(iOSリリースは1月だそう)、https://play.google.com/store/apps/details?id=tokyo.ftl.FTL
もうひとつが”FASHION”の新たな可能性を追求する場というサイト、FASHION TECHNOLOGY LABhttp://ftl.tokyo/です。

会場はお客様でぎゅうぎゅうの満席で質疑応答の時間は多くの方の手が上がりました。「ビーコンを活用した取り組みはみなさんどう見ていますか?」と来年始まるというスタートトゥデイとLINEの取り組みに関するの話題も出ました。

2015年も残りわずかとなってきましたが来年の今ごろはお客様に喜ばれる、そしてファッションビジネスがもっと元気になるようなどんなサービスが登場しているか楽しみです。